調停中でお悩み、不満のある方へ
ご本人で離婚、婚姻費用・養育費、面接交渉等の調停をされている方、あるいは現在弁護士がついている方から、しばしば、調停委員が話を聞いてくれない、言いたいことがあるのに調停委員がすぐに金銭的な条件の話に持っていこうとする、婚姻費用・養育費の話では算定表がこうだから仕方ありませんといって算定表の幅のなかでも低い金額(あるいは高い金額)で応じるように勧めてくる、あるいは応じないとダメな雰囲気を作られる、面接交渉では、説得しましたが相手方はこう言ってますから仕方ありませんと言ってくる、自分の弁護士が私に十分な説明もなく、納得もしていないのに調停委員や相手方の主張を納得させようとする、などというご不満を聞きます。
当センターでは、離婚調停の早い時期であれば、金銭的な条件や親権について話し合うこと以前に、相手に伝えたいことを伝え、聞きたいことを聞くべきだと考えています。その方が調停手続がスムーズに進む場合もありますし、離婚裁判となれば争点に関連すること以外、主張できにくくなるからです。
婚姻費用や養育費については算定表の幅の範囲内で金額が決まることが多いですが、審判になれば、算定表ではなく、計算式で金額が定まることも多く、調停委員が勧める金額と算定表や計算式から導かれる金額を比べて、調停委員が進める金額に不満があれば、審判で決定してもらうという選択肢を検討すべきですし、面接交渉では、仮に調停委員が相手の説得を諦めつつあっても、何度でも説得を試みてもらうべきです。その上で、審判で判断してもらえばよいでしょう。
また、依頼されている弁護士がおられる方は、納得できるまで自分の弁護士になぜ相手方や調停委員の主張に合理性があるのか、相手方の主張に応じなかった場合の今後の手続の流れや結果の予想について説明を求めましょう。