離婚協議書

離婚協議書とは、離婚する際に合意した内容を記載したものです。口頭の取り決めだと、後々争いになる可能性があるため、書類として明確にしておきます。記載内容は、協議離婚することのほか、①親権②養育費③財産分与(年金分割も含む)④慰謝料⑤面接交渉です。養育費、財産分与、慰謝料といった金銭的な事柄は、公正証書にしておけば、相手が守らなかった場合、裁判を起こさずに公正証書で相手の財産の差押を行うことができますので、離婚協議書は公正証書にすることをお勧めします。公正証書は公証人役場で作成しますが、当センターでは公正証書の文面の作成、公証人役場の予約、公証人との連絡、公証人役場への同行についてもお引き受けしております。なお、当センターでは原則として離婚協議書は公正証書にしますが、ケースによっては公正証書にしない場合もあります(下記のQ&Aを参照ください)。

(Q&A)
 離婚協議書のうち養育費、財産分与、慰謝料といった金銭的な事柄は公正証書にしないと、差押をするために結局裁判をしなければならないと聞きました。そうだとすれば、公正証書にしない離婚協議書は意味がないのではないでしょうか?
A 公正証書としない限り、離婚協議書では相手の財産(給与、預金等)を差押できません。しかしながら、弁護士が代理人として前に出ていない段階で、直接本人同士が交渉している方が、有利な条件を引き出せる場合があります。弁護士が代理人として前に出てくると、どうしても相手方も弁護士に依頼しがちとなり、弁護士同士の話し合いとなりますが、そうなると裁判の予想結果を踏まえて話すこととなりますから、相場の範囲内での内容となりがちです。したがって、本人同士が話している方が有利な内容となっている場合、差押ができなくとも離婚協議書を手早く締結した方が望ましい場合があります。